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2015.7.22
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太郎吉蔵デザイン会議 回顧録01

先日、太郎吉蔵デザイン会議に初めて参加させていただきました。
滝川出身の彫刻家 五十嵐威暢氏が中心となり、魅力的なパネリストを迎え、様々なデザインについて討論していこうというものでした。今回で7回目を迎えたそうです。
メイン会場の「太郎吉蔵」は酒蔵をリノベーションしているのですが、五十嵐威暢氏、中村好文氏がデザイン担当という事で一度体感したいということと、パネリストの刺激的な発言を聞かせて頂きたいと思いました。

3日間のプログラムでしたが、初日の炭鉱巡りは残念ながら参加できず、2日目の「かぜのび」ワークショップから参加致しました。
移動のバスでは五十嵐先生自らマイクを取り「かぜのび」のある新十津川町の過酷な開拓の歴史についてお話されました。北海道の都市の多くは似たような境遇かもしれませんが・・、穏やかな日差しと一面に広がる豊かな田んぼをぼんやりとしばし見つめる。

「かぜのび」は廃校をまるごと五十嵐さんの美術館兼アトリエとして活用しており、中心となるアーティストによる廃校の活用としてはアルテピアッツア美唄がありますが、こちらも非常にいい空間でした。ランドスケープが熟成してくると益々おもしろくなりそうです。ここではパネリストも一緒になって体育館に展示する作品のベニヤのヤスリ掛けをしましたが、参加者が粉だらけになりながら、和気あいあいとした時間が流れていました。フロッタージュの岡部さんとの即興コラボも・・・。また、五十嵐先生が所蔵する食器やカラトリー等のオークションもあり、盛り上がりました。

午後から太郎吉蔵に移動し1日目のデザイン会議です。
初日は「ブランディング」のお話からスタート。お題は地元滝川の精肉店の今後についてです。
名産のジンギスカン、ホルモンの最近新しくしたパッケージデザインから入り、本来のお店の売り、商圏、材料・味の特色・・・等々について話しが出ましたが、現状だけではなく「そもそも」の話から「どうなるのか、どうしたいのか」という事業の根幹を掘り下げていきます。「地元だけでいいんじゃない」という大胆な意見も出ましたが、最終的には新たな魅力を含んだ提言をしていくという手法には非常に感心しました。

また、椅子コレクターで知られる織田憲嗣氏から御自身のコレクションされた家具やカラトリーを所蔵するためのナショナルギャラリーの必要性とアクションについて議論しました。
今後の構想と同時にコレクションを継続出来るように、その価値を理解し、出資してもらえるようないわゆる「パトロン」を日本で、出来れば北海道(私的には)で見つけることが出来るかが焦点になるのかなぁと思います。

夕食はバイキング形式ということもあり、様々な方々とお話ができましたが、五十嵐先生とはヤコブセンのカラトリー「シリンダーライン」の共作である、建築家の竹山実さんとの思いでなどのお話を聞かせていただきました。

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horizon architects

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