おおらかのびやか ホリゾン建築

Horizon Architects

Horizon Architects Horizon Architects

Plain House みらいエコ住宅対象

UA値 0.22W/㎡K
C値 0.12cm2/㎡
長期優良住宅

施主の自然と素材を大切にするくらしとそれを支えるシンプルかつ豊かな空間。

また、無地の布の様にこれから様々な色に染めることが出来るプレーンな雰囲気。

それが「Plain House : 素な家」の由来です。

1.敷地の特性と理想的な配置計画

この住宅は郊外の小高い住宅地にあり、遠くに広がる緑と山の稜線を望むことが出来る自然豊かな場所に建っています。

ほぼ正方形の敷地には前面道路面と1m程度の高低差がありますが、日照、景観、住宅と駐車スペース、そして施主が楽しみにしている庭づくりを最大限に愉しむことが出来る全体計画を考えました。

また、冬期間の駐車スペースから住宅の移動動線を最小にしながら、南側には可能な限り広い庭を確保することで、燐宅の影響を最小限にし、十分な日照を確保できる配置を考えています。

 

2.明解な空間構成

住宅は建坪約50㎡(15坪)の正方形を基本とした2階建て+吹抜けロフトで、南面にテラスと大庇を持つ非常に分かりやすい構成です。

広い玄関土間を抜けると三層吹抜けのあるリビングダイニングに、2カ所の大きな南窓から光が注ぎ、吹抜けに面した階段や廊下からはリビングの団欒風景を見下ろしながら、大開口窓からの光と庭の景観を望むことが出来ます。

建坪よりも圧倒的な広さを感じるのは3層吹抜けが空間を立体的に豊かにしている効果が出ていると思います。

2階の諸室は天井構造を表しとすることで、天井高さと後のDIYをしやすさにつながります。

勾配屋根をそのまま天井表現することで高い開放性の主寝室からは、遠くに広がる緑と山の稜線を切り取るように横長ピクチャーウインドを配置し、四季の移り変わりを楽しめるようにしました。

最上階には吹抜けに繋がるロフトを設けていますが、南北2カ所のピクチャーウインドを設けることで、小屋裏収納スペースだけでなく、通風と景観にも配慮しました。

 

3.考えられた外装

雨がかりとなる外壁は耐久性を考えてガルバリウム金属サイディングとしながらも、大庇がある雨から守られた部分は杉板張りとしたり、屋根梁や垂木、軒天といった構造材を表しに自然塗料を採用して素材の美しさと味わい、人体への安全性に配慮しています。

屋根はガルバリウム鋼板製の勾配屋根としながら、一般部はストッパー屋根、太陽光パネル部分は冬季間の発電を妨げないように落雪屋根とするなどの機能的な使い分けをしています。

 

4.素材を大切にした内装

リビングダイニングの天井はシナベニヤ素地、床はナラ無垢フローリング、壁は塗装を採用していますが、差し込む光が美しく反射し、柔らかな素材と色合いを映し出します。また、テラス窓前に敷き込まれたテラコッタ調タイルは美しいだけでなく、蓄熱による暖かさと、観葉植物への防水性を考えたしつらえです。

吹抜けを含めた大部分の天井は、美しく構成された構造材を表しとすることで、住宅全体が素材の美しさと強さと優しさがどこでも体感でき、同時に迫力のある空間になりました。

 

5.パッシブ換気・暖房とアクティブソーラー

煙突効果による自然換気するパッシブ換気を採用し、基礎断熱部分から新鮮空気を入れて、最上部より排出するのですが、今回は3層吹抜け効果が非常に大きく、ロフトに設けられた排気口と窓の開閉による換気効果は工事途中でも十分に感じられるものでした。

暖房はヒートポンプを熱源の一部とした温水放熱器を床下に設置していますが、1階の南面床に敷いているタイルが床下放熱器の暖気はもちろん、日中の太陽光を蓄熱するパッシブ暖房にも寄与しており、足元の温熱とコールドドラフトを和らげる効果を考えています。

また、屋根面の太陽光パネルによるアクティブソーラーは、発電・蓄電システムとHEMSの共用により、住宅全体のエネルギーマネージメントと災害時の対応を考えることが出来る次世代の住宅設備を構成しています。

 

6.高い断熱性能、気密性能と工夫

UA値は0.22W/㎡Kと優れた断熱性能の計画がなされていますが、全体に大きく影響を与える窓は性能の高いトリプルガラスを採用しながら、採光や換気を吟味された場所に適切な大きさで設けられています。

中でもリビングダイニングに面する大開口窓は、観葉植物の生育と床タイルの蓄熱効果を考え、日射取得型のガラスを採用しています。

竣工後の測定によるC値は0.12cm2/㎡と北方型住宅の中でも、かなりの高性能となり、確かな施工精度の高さが証明されています。

 

船出したばかりのプレーンな住宅が、施主と一緒に年数を重ねていく中で、どの様な味わいを持った色に染まっていくか、楽しみに見守りたいと思います。

  • 南庭を出来るだけ広く取ることで、庭景観と日照に配慮した。
  • 駐車スペースからの玄関までの動線を短く工夫。
  • 南面の庇は各階に設置し、日射のコントロールと外壁を保護。
  • 玄関ポーチの軒天は南面同様に構造部材を表しに。
  • テラスデッキ 床部分は耐候性の高い自然系防腐塗料を採用
  • 軒天は構造材のリズムと美しさを表しとした
  • リビングダイニング 明るく開放的でとても広く感じる。
  • リビングは3層吹抜けとすることで立体的な開放性の高い、心地良さのお手本のような空間となった。
  • 大開口のテラス窓
  • シナベニヤで統一されたダイニング廻り
  • 床タイルは土間としての利用に加え、日射も蓄熱します。
  • リビング 天井に設置するプロジェクターから白壁に大迫力の映像を投影出来ます。
  • 吹抜けと一体のリビング階段
  • ロフトのルーバー手摺もデザインアクセント。
  • リビングハイサイド窓からの柔らかな光が廻りこむ
  • パッシブ換気機能を持つリビングハイサイド窓
  • 2階からのリビング見下ろし
  • 2階 居室1 天井は構造材表し  壁仕上はDIY
  • 2階 居室1 天井は構造材表しなので造作の自由度がある。
  • 2階 居室2  ロフト階段を見る
  • 2階 居室2
  • 2階 居室2のピクチャーウインドから見える森の稜線
  • ロフト空間 遊び心をくすぐる。
  • ロフトからの見下ろし
  • ロフトからの風景 寝転んで四季の移り変わりを楽しめる
  • 洗面スペース
  • 造作洗面カウンターとハイサイドの柔らかな光
  • アクセントのモザイクタイルとシナベニヤ
  • 玄関土間を納戸と繋げた広い空間に蓄電池と温水器を置いた。下足棚家具で仕切ることで空間連続性を損なわない工夫。

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