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陽光のロンド
| 札幌版次世代住宅 | ゴールド認定 |
|---|---|
| UA値 | 0.19 W/㎡K |
| C値 | 0.16 c㎡/㎡ |
| BEI | 0.66(34%削減) |
| 長期優良住宅 | 耐震等級2 |
敷地は利便性の良い市街地中心部にあり、周辺には4階建て集合住宅が多く見られる高層化が進んでいる地域です。
この場所での住宅設計は「光」「視線」「風」をどのように取り込み、又は遮るかということが大切な条件になりました。
そこで最初に、敷地と周辺建物のヴォリューム模型を作り、太陽の動きと近隣建物の影について調査したところ、南の光がある程度期待できることが分かりました。
「光」について、今回は2つの要素に分けて考えています。
先ずは人間本来が求める「日照」としての光をどのように取り込むかですが、周辺建物の影響を受けにくい塔屋にハイサイド窓を設け、その光が階段室と吹抜けを通して室内の至る所で受け取ることが出来るようにしました。
加えてリビング吹抜けにはプライバシーに配慮した高さ5mの透明スリット窓を設けることで、限られた時間の中で、刻々と表情を変える無垢な陽光はまるで円舞(ロンド)を表現している様にも感じることができます。
次に「エネルギー」としての光を受け止めることが出来るように、南壁に壁面太陽光モジュールを計画することで、積雪地域での年間通しての発電と、落雪害が無いというメリットを得ることが出来ました。
「視線」についてですが、開口部から光を求めることは近隣建物からの視線から如何にプライバシーを守るかということに繋がります。当初はインナーバルコニーを設ける案も検討しましたが、よりシンプルに考え、「見せる窓」と「見せない窓」のすみ分けをしました。「見せる窓」は光と空を感じることが出来るように透明としましたが、外部から室内の人影が直接見えないようにしています。
「見せない窓」は透け感が少なく、キメの細かいスリガラスでプライバシー守りつつ柔らかな天空光が感じられる構成としています。
「風」については、リビングの吹抜けと階段室及び塔屋ハイサイドと立体的に空間が連続することで、そこで生まれた煙突効果は、最大限のパッシブ効果を生み出し、エネルギーを使わず心地よい通風を感じることが出来る最適な環境に寄与することが出来ました。
内部仕上は家族が集うリビング・ダイニングを中心とし連続する和室も含め、出来るだけ澄んだ空気をに触れられるように左官壁仕上げとするほか、床は光触媒配合のエアウオッシュフローリングを採用しています。
また、和室は客間として用意していますが、 将来の居住が1階に移った場合は主寝室として機能することも考え、1階の各出入口は通常よりも広くして、車いす利用も問題無いように配慮しました。
洗面脱衣に連続するファミリークロゼットには収納作業カウンターを造作し、洗濯・乾燥⇒たたむ⇒ 収納 を効率的に行える構成とし、家事作業の効率化と家族がサポートできるしつらえになっています。
シアタールームは本格的な防音内装を採用し、複数の 音響配線も用意され、映画館の様なゆとりのある広さと雰囲気が十分に感じられるこだわりの空間としています。
日中は陽光を取り入れるハイサイドスリット窓も、夜は別の表情を見せてくれます。
室内から溢れ出た暖かな明かりが建物のみならず、街並みも彩ることで、冬の寒空でも帰宅する御家族を温かく迎え入れてくれるでしょう。
南西側外観
南側外観
南面の壁面太陽光モジュール
スリットハイサイド窓
リビング、和室
リビング吹抜、階段室ハイサイドを望む
和室
塔屋階の天井は構造表し
夕景 リビング吹抜けと階段室
夕景 リビング吹抜けと左官壁のウォールウオッシャー照明
夕景 リビング吹抜けと階段室
夕景 階段室
夕景 階段室
夕景 階段室見上げ
玄関と連続する土間収納には蓄電池を設置
UTとファミリークロゼット。広々として機能的。
シアタールーム兼書斎。これから音響システムを組み込む
工事中に差し込む陽光が刻々と変化する様が面白い
工事中の壁面に照らし出される陽光
夕景 スリット窓からの明かりが外壁を照らし、昼間とは違った表情を見せる
寒い冬でも家族を出迎える暖かな光が魅力