ホワイトエッジ

UA値0.21W/㎡K
C値0.29c㎡/㎡

石狩市の利便性の良い住宅地に建つ住宅です。

理想の住まいを創る旅は、先ず敷地探しから始まりました。

ご夫婦の通勤はもちろんのこと、お子さんの通学、近隣の雰囲気、ハザードマップによる安全性の確認を繰り返しながら、幸いにも理想的な敷地に巡り合うことができ、具体的な建設計画がスタートしました。

理想の住宅についてオーナー様からは、開放感があって、シンプルだけど、きちんとデザインされた空間にしたいというご要望を具体的な参考画像で頂くことで、希望するデザインと空間、そして使い勝手のイメージを共有することができました。

開放性という点では、南入りの条件を最大に生かすため、南側に階段室兼用の大きな吹抜け空間を設けることで、動線の無駄がなく、光と風を取り込みながら、遠方の手稲山の稜線が見えるように視線に配慮した開口部の大きさとレイアウトを考えました。

また、いつでも家族の雰囲気が感じられるようにと、2階寝室を吹抜けと一体とすることを御希望されたことにより、コンパクトな住宅ながら、非常に広々とした開放性の高い空間を作っているだけではなく、パッシブ換気の効率を上げることが出来ました。

この吹抜けは冷房時にも効果は大きく、2階ホールのエアコン1台で、住宅全体を効率よく冷房できていることも体感することができました。

暖房に関してもこの開放性を利用して、1階の床下放熱器のみで建物全体を暖めるように設計しています。

このような開放性と省エネルギー性を両立するためには高い基本性能が求められますが、断熱はグラスウール200mm相当の厚さと窓はトリプルガラスを採用し、熱ロスを最小限にする計画とすることで、UA値は0.21W/㎡Kと非常に高い水準を確保しています。

また、竣工後に測定したC値は0.29c㎡/㎡と、高い気密性も確保されていることで、計画的かつ効果的な冷暖房が可能になると考えています。

外観デザインはメンテナンスとデザイン性を考えた真っ白なガルバリウム鋼板製の金属サイディングを基調として、清潔感と若々しい雰囲気を持たせています。

また、正面には大きな庇と袖壁を設け、風雪や雨からご家族を守ると同時に、夏場の日射をコントロールする役目も持たせました。

さらに、ファサードの柔らかい表情をつくるため、大庇に守られた2階までの外壁全面に杉板張りを採用していますが、中間部分にエッジを効かせた小庇を設けることにより、上下の板張りパターンを変更して、緊張感の中に柔らかさのあるエントランスらしさを表現することができました。

屋根防水は高い防水性と長期耐久性を考慮したエコラミ鋼板を使用し、非常に高い安全性を確保しています。

内部の主な居室は白を基調とした左官仕上げとすることで、調湿作用と趣のある明るい仕上がりになっていますが、実はオーナー様がDIYにて、居室のほとんどの壁を御自分で仕上げています。 左官塗の経験がほとんど無いということでしたが、難易度の高い吹抜けの部分はハシゴを上手く使いながらと大変な作業をされたそうですが、仕上がりは素晴らしく、細かい部分もきちんと対応されており、ご苦労の中にも心から愛着が持てる唯一無二の空間が出来上がったのではないかなと思います。

リビングの天井も構造材を表しにして、高天井としていますが、ザックリとした素材感が落ち着きを与える仕上がりとなっています。

全体を通して、コンパクトながらも子気味良く仕上がったこの住宅で、ご家族の沢山の思い出が作られることを楽しみにしています。














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