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2017.1.26
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リノベーションレポート

リノベーションレポート

去年から事務所として借りている築40年の一軒家なのですが、本格的な冬を迎えるのは初めてです。
それで、早速来ました すがもり です。
実は入居前からかなり気になっていたのが軒先の氷の塊でした。
古い住宅地では、都市計画がきちんと整備される前に建ったものが多く、この住宅も風致地区でありながら、規制前に建てられており、隣地とは十分に距離が取れていませんでした。(本来は1.5m以上の離隔距離が必要。)
元々は落雪屋根なのですが、過去に落雪による隣地への被害が出たため、オーナーが止む無く雪止めを付けて対応しています。

 

このような対応をしている方はかなり多いのではないでしょうか。

 

これが曲者でして、緩勾配かつ雪が落ちないということは、溶けた水はドンドン軒先で凍り付くわけです。
さらにその氷がドンドン成長し、相当な重さになります。
本来、雪を載せるように計算された屋根ではないので、その重さにより屋根がたわんで、板金に隙間が出来てしまいます。
氷に堰き止められて行き場を失った溶けた水がそのスキマから浸水する・・・これがすがもりの1パターンです。
こうなったら、氷のダムに堰き止められた水を速やかに排水してあげなければいけません。

 

なんとか氷を割り、2,3カ所の排水ルートを確保しました。
雪下ろしも同時にしますので、屋根をたわませる荷重も軽減されます。
これで すがもり は止まってくれました。

 

止む終えず雪止め処理をするときは、溶けた雪が凍り付くことを想定し、融雪水の逃げ場を確保するのが鉄則です。来冬は実験的に排水路ヒーターを2カ所ぐらい屋根からぶら下げて、排水ルートを確保してみようかなと考えております。

 

horizon architects

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